長い間、セックスレスであることに悩んできたし、仲がいい周りの夫婦に嫉妬してきた。
夫婦仲がよくないとか、夫婦仲はいいけどセックスレスだとか、気持ちが整理されないまま離婚別居したとか、そういう女性は、いつまでもセックスしてる夫婦、子沢山の夫婦、仲がいい夫婦に嫉妬のような敗北感のような劣等感のような気持ちを抱いてない?
夫婦が仲良し、子どもに恵まれてる、セックスしてる夫婦が幸せ、私もそんな概念に苦しんでる女の一人だった。
でもね、本質的な性の自由さを知った今思うことは、結婚して家族になって、子どもに恵まれて温かい愛を育んでいたら、男と女が性愛的なセックスや性エネルギーで満たされ続けるのはかなり難しい。
子どもをつくるだけのセックスだったり、セックスしても「すぐ射精」の一瞬で終わるセックスだったり。かける時間も回数も減って当たり前。
ましてタントラ的な、エネルギーを感じて見つめ合うだけでとけていくような悦びに包まれるセックスは、よほど足並みを揃えなければほとんど不可能。
お互いに愛を向け合って、セックスにコミットして、その大事さをお互いが同じくらい認識して行動しないと難しい。でも二人とも仕事して、子ども育てて、家事やって、だんだんと二人だけの世界のことは後回しになっていく。
いつまでも美しく、いつまでも洗練されていることは、日常的で家庭的なこととは対極にあるから。一人の相手に永遠を誓うほど、性から遠ざかる。性から遠ざかるほど、人生の悦びは減っていく。
もちろん性以外の喜びもある。だけど、性や性愛から得られる悦びほど、強烈に身体だけで難しさを必要としないものはない。
見つめ合ってるだけで、抱き合ってるだけでいいのに、これが家族になると難しいよね。いろんなルールや仕組み、概念に追われすぎる。
もっと自分だけの人生に目を向けたっていい。独りよがりに幸せを求めたっていい。
セックスを拒否するのも拒否されるのも、どっちが悪いんじゃない。あなたに欠けているものも相手に欠けているものも何一つない。
この社会のルールがもう限界を迎えてるんだよ。