体罰問題|体罰がダメな理由・体罰をなくすための解決法

心理学

 

相撲界の暴力問題、部活動顧問からの暴力、教師による生徒や児童への虐待など、定期的にニュースに上がってくる、暴力・体罰問題。この問題が報道されるたびに、その実態のひどさや暴力の可否について取り沙汰されます。

 

体罰反対派と体罰擁護派の意見はなかなか相容れることはありませんが、体罰は絶対ダメというのが現代の流れでしょう。

 

今回は、体罰がダメな理由や、そもそも体罰が起こってしまう理由を少し掘り下げていきたいと思います。そして、学校から体罰をなくすにはどうしたらいいのかということまで書いていきます。

 

 

体罰肯定派はいまだに多い

体罰肯定派は約4割もいる

女性向け週刊誌の女性セブンの会員からなるセブンズクラブが会員に向けて発した10代から80代に向けてのアンケートによると(2017年)、体罰肯定派は38.8%という結果でした。https://www.news-postseven.com/archives/20171014_620684.html

 

体罰がダメと言われる現代ですら、約4割の人たちが体罰肯定をしているというのは意外な結果です。

 

体罰肯定派の主張の多くは、体罰は指導であって、暴力や虐待ではないということです。確かに、今から20年30年以上前はそういう考え方が普通で、先生とはそういうものという感覚があったことは事実ですよね。

 

 

ちなみにわたしは肯定派出身の反対派

ちなみに、わたしはしばらく体罰肯定派でしたが、30代になる前後の4年くらいまえくらいから体罰ダメ派になりました。今は、どんな理由があっても体罰はダメだと思っています。ちなみに、親が子どもをしつけと言ってたたいたりするのも私は反対派です。

 

中学校の頃は剣道部で先生にしごかれ、たくさん叩かれました。両親はどちらも教師でしたが、どちらからも叩かれましたwww

 

あとは新卒でブライダル業界に就職しましたが、1年目か2年目のころ、シェフからげんこつされたこともありますwwww

 

当時はそれが当たり前だったし、何なら数日数か月たつと、「叩いてくれて・・ありがたい♡愛のムチ」くらい思ってました。今思うと気持ち悪いけど。

 

人間だれでも考え方が変わりますし、その時点での自分が最善の自分であることが多いです。ということは、その自分を培ってきた考え方とか経験を肯定するのは当然のことですよね。

 

でも、私は30代になるくらいのあたりで大きな人生の転機を迎えて、過去も肯定しながら新しい考え方を取り入れて生きるようになったので、体罰反対になったのはそういう経緯だったかなと思います。(この人生の転機はまた今度)

 

だから、体罰を肯定する人の気持ちと、反対する人の気持ちはどちらも分かります。その上で私は反対であることについて書いていきたいと思っています。

 

 

体罰がダメな理由は?

 

体罰がダメな理由は大きく分けて2つあります。

 

体罰がダメな理由①何も問題が解決せず「?」しか残らない

体罰がダメな理由の1つ目は、体罰では何も問題が解決せず、子どもの心にも頭にも「?」しか残らないからです。体罰肯定の人たちは、体罰が指導であって暴力や虐待ではないと言いますが、その違いは殴られた瞬間の子どもには分かりません。

 

大抵、体罰のあととか翌日とかに先生とふたりで話す機会があって、そのときに先生から殴った理由は気持ちを分かってほしかったからだとか、お前のためを思ってだったとか言われたりします。

 

子どもが先生の言っていることに納得するのはこの説明があるからで、殴られた瞬間ではありません。

 

私が先生から殴られたり叩かれたりしたあとでもその先生を恨まなかったのは、こういったフォローアップとか、最終的ないい思い出があったからだと思います。

 

ということは、問題が解決したのはその後の先生とのコミュニケーションがあったからで、体罰があったからではないわけです。

 

特に、体罰のあとのフォローアップがない先生であれば、先生と子どもとの間にはしこりしか残りません。

 

それなら、初めから体罰なしで話し合いだけでよかったって話です。

 

 

体罰がダメな理由②恐怖では人をコントロールできないから

体罰がダメな理由の2つ目は、恐怖では人をコントロールすることはできないからです。これは、大人になれば多くの人が分かってくることです。私がこれを体得できたのは社会人になって3~4年してからだったかなと思います。

 

会社で営業成績を上げろと怒っても、成績は向上しません。その会社が開発しているその商品が大好きで、その気持ちがお客さんに伝わることで初めてモノは売れます。

 

モノを売ることの意義が心の底から納得できているから会社もうまく回っていくのであって、「売れーーー!」と説得されても心は動かないわけです。

 

子どもも褒めると伸びると言いますが、これも事実です。ペアレントトレーニングという、発達障害のある子どもたちに対して開発された行動療法がありますが、これは褒めることで望ましい行動を増やしていこうという、親に対する褒め方のトレーニングです。

 

これで、発達障害のある子どもたちの行動が変わったというのはよく知られている事実ですし、同じ行動療法を発達障害のないとされる子どもたちに対して行ったところ、同じく効果があるという研究結果も出ています。

 

子どもも大人も、人を心の底から納得させて動かすのは、愛とか感謝とか喜びの感情であって、恐怖とか怖れとか不安ではないのです。

 

 

体罰が起こる理由とは?

体罰が起こる理由①先生が怒りをコントロールできない

体罰が起こる理由の1つ目に、先生が未熟であり怒りをコントロールできないということが挙げられると思います。先般の町田の高校教師も、本来は穏やかな先生ということでしたが、生徒の挑発に負けて手を出してしまったようですね。

 

先生としては苦しい瞬間だと思います。先生だからと言って、暴言を言われても我慢しなければならないということではないと思います。個人的にはあの場を去るべきだったと思いますが、去ったら去ったで逃げたというレッテルを貼られて生徒の思うツボと思ったのでしょう。

 

人間は怒りをコントロールするのに時間がかかります。怒りが沈むのに6秒かかるとアンガーマネジメントでも言われていますが、あれだけ詰め寄られたら6秒も心を落ち着ける時間なんて取れません。

 

やっぱり、自分に時間を与えるために、あの場は何を言われようとも自分の信念で去っておいたほうがよかったでしょう。

 

 

体罰が起こる理由②子どもが簡単に一線を越える

体罰が起こる理由の2つ目は、子どもたちが簡単に一線を越えてしまうからです。同じく町田の一件でも、生徒が先生を挑発してそれを動画にアップして・・なんて、人としてだいぶ一線を越えてしまっています。

 

その自分の中にあるやっていいこととやってはいけないことの一線は、やっぱり成長の中で育ってくるものだと思います。

 

悪いことだと思わないでできてしまうとしたらその心が育っていないということですし、悪いと思っても友達同士のノリに流されてしまうというのは、まだその心が弱いということです。

 

正直、そういうことはやってしまっても仕方ないと思います。そうして人を傷つける経験をして、罪悪感を感じたり感じなかったり、感じない子どもはまた感じられるようになるまで同じような試練がやってくるでしょう。そうして、親を巻き込みながら子どもがわかるまで経験させることも必要です。

 

 

体罰が起こる理由③学校がなんでも屋になってしまった

体罰が起こる理由の3つ目は、学校がなんでも屋になってしまっているということです。今は、カウンセラーが入ったり部活動が親や地域主導になったりと、これでも緩和されました。

 

でも、働き方改革が社会で進んでいるように、もっともっと分業化されなければいけないと思います。

 

先生はあくまでも学問を教える存在です。でも、それ以上の道徳とか生徒指導を、親がこれまで学校に求めすぎてきました。

 

そして、同時に先生たちが子どもたちに、あれもこれもしてあげたいというサービス心を働かせすぎてきました。そこをこれからはもっと変えていくべきです。

 

 

学校から体罰をなくすには・本来の楽しい学校であるために

体罰をなくすための解決策①話して互いに愛情を感じ合う

体罰をなくすための解決策の1つ目は、先生と生徒が話して互いに愛情を感じ合うということです。これは1日2日で解決できるものではありません。目を見て話して相手の人柄が分かれば相手への不信感はなくなってきます。

 

しかし、先生は一人ですからそれにも限界があります。たくさん関わる子どももいれば、そうではない子どももいるからです。

 

あとは、親の姿勢も子どもたちには大切です。子どもは親の発言や態度をよく見ています。親が先生の悪口を言ったりママ同士で文句を言っているのを聞いてしまうと、子どもも先生を軽視するようになります。

 

親から子どもに先生の良さを伝えて、先生と子どもが協力できるように促すことも親の大切な役割です。

 

 

体罰をなくすための解決策②義務教育の短縮化

体罰をなくすための2つ目の解決策として、義務教育の短縮化が挙げられます。今は義務教育は中学校までですが、小学校まででもいいと思います。

 

中学生とか高校生になると、思春期の問題が複雑化しすぎて、どう見てもすべてを先生の手で負うことはできなくなります。

 

中学校や高校は、ちゃんと学びたい人だけが進み、先生も学問のみに特化して、授業中に眠ったり違反がある場合には大学と同じように対応しなければいいのです。そして、今回の一件のような問題が起きたときには警察の介入を求めるべきでしょう。

 

そして、先生もそれに伴って意識を変えていく必要があります。必要以上に生徒の事情に介入しない姿勢に慣れていくことが必要になってきます。

 

反面、親が子どもたちの成長や問題の責任を負いすぎて追い詰められないように、もっとカウンセラーや行政は介入していく必要が出てくると思います。

 

 

体罰をなくすための解決策③親・近隣のコミュニケーション

体罰をなくすための解決策の3つ目には、親や近隣がもっとコミュニケーションを取れるような環境にしていくということが考えらえます。学校と強調した子どもたちを見守る保護者や近隣の目は大切です。

 

都会ほど難しいことではありますが、少しみんなおせっかいになった方がいいです。そして、自分の子どもが人に怒られても文句を言わないというだけではなく、過剰な罪悪感とか劣等感を感じないことも必要です。

自分の子どもも怒られて、人の子どもも怒って、そして同じくらいにみんなのことを褒めてという大人が増えると理想的です。

 

子どもの問題行動を、世間は親のせいにしすぎです。親だって人間ですから、目が届かないことやつい自分のことに熱中してしまうこともあります。

 

それに反省だけを求めるのだけではなく、助けてあげたいという姿勢をもって持ちつ持たれつのんびりと、ある意味能天気にみんなで子育てしたいですよね。

 

 

まだまだ変われること・やれることはたくさんある

今回は体罰について書いてきました。いかがでしたか。理想論だと思われるところもあるかもしれませんが、学校も親も子どもたちもまだまだ変われます。

 

より先生と子どもたちの関係性が良くなって、子どもたちが健やかに成長できるようになるといいですね。