結婚式をしないカップルが増えています。「ナシ婚」という、結婚式をしない人たちのことを表す言葉まで登場しているほど!
なぜ、結婚式をしない人が増えているのでしょうか?反対に、結婚式を挙げることにはどのような意味があるのでしょうか?
私は元ウェディングプランナーです。10年ほど前ですが結婚式に携わり、約500組ほどのカップルを担当しました。本記事では、元プランナーの視点を交えて解説したいと思います。
- なぜ結婚式をしない人が増えているのか?
- 結婚式を挙げることにはどんな意味があるのか?
- 近年どのような結婚式が流行しているのか?
結婚が決まって、結婚式を挙げるかどうか迷っている人はぜひ参考にしてみてください!
Contents
結婚式をしないカップル「ナシ婚」が増えている
結婚式をしないカップルが増えています。結婚自体の件数も減少傾向にありますが、結婚しても結婚式をしない選択をするカップルが増えており、「ナシ婚」と呼ばれています。どのような理由で結婚式をしない選択をしているのかを解説します。
結婚式が減っている理由①お金を使いたくない
結婚式が減っている理由・「ナシ婚」が増えている理由の1つ目は、無駄に結婚式にお金を使いたくないと感じているカップルが増えているためです。結婚式は、本当にお金がかかります。ここ最近の調査では、結婚式は総額310万円ほどかかっているという結果が出ているとか。
この310万円を二人で準備するのは難しいですが、日本の結婚式にはご祝儀という文化があります。およそ310万円のうちの半分から2/3くらいは、ご祝儀でまかなうことができますから、二人で準備したり親に援助してもらうお金はおよそ100万円程度になると考えておくと十分です。
しかしこの100万円を結婚式ではなく、新居や新婚旅行の費用、結婚に関連するそのほかの費用として使いたいと思っている人は多いです。
昔からの日本の結婚式文化がすたれつつあるということも理由の一つです。加えて、インターネット上から簡単に情報収集できるようになり、自分たちがお金を何に使うのがいいのかを自由に調べて考えられるようになったということも、結婚式を挙げるカップルが減っている大きな理由として考えられます。
なお格安結婚式については次の記事でその仕組みやプランについて詳しく解説しています。合わせて参考にしてみてください。
結婚式が減っている理由②目立つのが嫌
結婚式が減っている理由・「ナシ婚」が増えている理由の2つ目は、目立つのが嫌と感じているカップルが増えているからです。当然ながら結婚式は、挙式や新郎新婦入場など、何かと新郎新婦が前に立って目立ちます。
昔の結婚式はゴンドラで登場したりなど、どれだけ目立つかを競い合うような進行内容が多かったようですが、最近はあまりに目立つ演出は避けたいと考える新郎新婦が多いようです。
結婚式が減っている理由③準備が面倒
結婚式が減っている理由・「ナシ婚」が増えている理由の3つ目は、単純に結婚式の準備が面倒で嫌だからという理由です。
結婚式は本当に準備が大変です。衣装選び、招待状の発送、席決め、料理決め・・・などなど、次から次へと準備することや決定することがあります。こだわりがないという人ならまだしも、とことん選びたい!という人は本当に大変だと思います。
しかも結婚式の準備によって、パートナーと喧嘩をすることが増えます。多くの場合は喧嘩が増えると同時に絆も深まるものですが、結婚式の準備によって相手に受け入れられない一面が見えて別れに至るというケースもあります。
結婚式が減っている理由④宗教っぽくて嫌
結婚式が減っている理由・「ナシ婚」が増えている理由の4つ目は、挙式が宗教っぽくて嫌だからという理由です。この意見については、実際に感じている人は少なくないようです。
結婚式の挙式は、キリスト式の場合は牧師先生の前で愛を誓い、ゲストの前でキスをしなければならず・・・と苦手な人も多いです。そもそも、クリスチャンでもないのにキリスト式で結婚式をすることに違和感を感じている人は少なくありません。
結婚式をすることにはどんな意味がある?
結婚式が減っている背景には、さまざまな理由があることが分かりました。しかし、それでも元ウェディングプランナーとして私は結婚式を挙げることを強くおすすめします。結婚式には意味があります。ここではその意味について解説したいと思います。
自分たちのけじめ
結婚式をすることは、けじめをつけることにつながります。
これまで何件もの挙式を担当させていただきましたが、「けじめ」については特に新郎さんを通して感じさせられました。結婚式を迎えるまでは興味がなさそうなのに、結婚式当日を迎えると披露宴ではしっかりと挨拶をされ、今まで見たことがないような表情をされる新郎さんを大勢見てきました。
結婚式は人生における通過点ですが、ある意味では終着点でもあります。これまでの人生から違う人生に移行する区切りです。これまでお世話になった両親や親戚、会社の人に感謝をするという意味でも、結婚式は「ちょうどいい」タイミングになります。
両親にとっての節目
結婚式をすることで、両親や親戚に喜んでもらうことができますし、安心してもらうことにもつながります。
新郎新婦さんにとってはイメージがわきづらいかもしれませんが、「子どもが結婚するということ=親の子育て卒業」ということでもあります。両親だけではなく、小さい頃から可愛がってもらった親戚や祖父母がいるなら、結婚式の場で感謝の気持ちを伝えたいですね。
簡単に離婚しないために
結婚式をすることは、簡単に離婚できなくなることにつながる場合があります。
結婚式はご祝儀をたくさんもらいます。友人や同僚でも3万円、会社上司は5万円、親族は夫婦で10万円程度が相場です。これだけのお金をたくさんもらって、すぐに離婚はしづらいものです。
しかし私は離婚反対派ではありません。むしろ、合わないなら積極的に別れを選ぶべきだと考えています。ただ、離婚するならお互いにしっかり向き合ってから離婚する方がいいと思っています。結婚式を挙げないと結婚したことを知らない知人も多く、別れることが簡単になる可能性があります。
ご縁があって結婚するのですから、離婚したくなっても少しお互いに向き合って、自分自身が成長したと思えるような離婚になったらより良いですよね。人間的に成長できますし、向き合うことで問題をクリアできて、より深く絆が生まれるということも場合によってはあるかもしれません。
ちなみにこのサイトでは、結婚式についての情報の他にも、私が経験した夫婦不仲〜再構築までの道のりから得た「夫婦円満のコツ」についても発信しています。ぜひ合わせて参考にしてみてください!
結婚式をする理由はなくてもいい・・単に楽しいから!
結婚式を挙げる理由は必ずしも必要ではありません。結婚式を挙げないナシ婚は増えていますが、やむをえず結婚式を挙げた人の8割が「結婚式を挙げてよかった」と回答したという調査結果も出ています。
「大好きな人たちを招待して、祝福されて、思い出の一日を作る。」こんな日は、多くの場合一生に一度、結婚式でしか経験できません。私自身もそうでしたが、結婚式は本当に幸せで楽しい時間で、あっという間に終わってしまいました。
プランナーをしていたときにも、結婚式に乗り気ではなかった新郎さんが結婚式が終わった後に「やってよかった」と話しているのをよく耳にしました。ぜひ多くの人に結婚式を挙げてみてほしいなと思います。
最近の結婚式のブーム
最後に、ここ最近注目されている結婚式のスタイルについて解説します。
少人数婚
少人数婚がここ数年で注目を集めています。結婚式は100人前後などたくさんの人を呼ぶイメージがありますが、その一方で招待人数が少ない結婚式も人気があります。
本当に少ないと親と兄弟だけで、新郎新婦合わせて10名という結婚式もありますし、親戚や親しい友人も呼んで30人程度という結婚式もあります。
目立つことが嫌いな人や、結婚式は挙げておきたいが予算に困っているという人には、小規模な結婚式がおすすめです!人数が少ないと、その分準備もとても楽です。
>>少人数専門&格安ウェディング式場【小さな結婚式】ダブルハッピー婚・授かり婚
ダブルハッピー婚という言葉を聞いたことがありますか?そう、できちゃった婚のことです。妊娠と結婚で、ダブルでおめでとう!ということですね。同じ意味で授かり婚という言葉を使うこともあります。できちゃった婚だとあまり聞こえはよくないですが、ダブルハッピー婚や授かり婚だと何倍にも幸せなイメージですね。
妊婦さんは妊娠初期の結婚式は避け、お腹が本格的に出てくる7ヶ月よりも前までに結婚式を挙げることをおすすめします。これまでには妊娠8ヶ月の花嫁さんもいました。ドレスが合わせられるかどうかにもよるので、早めの衣装選びをおすすめします。
おもてなし婚
日本の昔ながらのあり方に「おもてなしの精神」があります。参列してくださる人たちにおもてなしをしたいという新郎新婦はとても増えています。
会場や衣装にお金をかけるよりも、ゲストのお料理や飲み物、引き出物にお金をかけるという新郎新婦が増えています。結婚式のお料理へのこだわりについては次の記事も参考にしてみてください。
まとめ・結婚式は楽しい!迷うならやろう!
結婚式が減っている理由や、おすすめの結婚式についてご紹介しました!いかがでしたでしょうか。簡単にポイントをまとめます。
- 結婚式が減っているのは、お金を使いたくない、目立ちたくない、準備が面倒、キリスト式に違和感などの理由から
- 結婚式をすることは、けじめになり、親孝行になり、離婚の予防になることも
- 最近増えている結婚式は「少人数婚」「授かり婚」「おもてなし婚」
結婚式はとにかく楽しいです。あっという間に時間がすぎてしまいます。結婚式に興味がないという人も、少しでも気になる気持ちがあるのならぜひやってみてほしいと思います。
結婚式をしなかったご夫婦も結婚10年の節目などに、こじんまりと挙げてみてはいかがでしょうか。